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🎧 社員がHRに相談し、リーダーシップが「プレイリスト」で解決した話

1月11日
読了時間: 4分

人事にも、「え、今それ?」って思う日があります。
人事にも、「え、今それ?」って思う日があります。


2023年のある日を振り返って。コーヒーを飲みながら、思わず手が止まってしまうような、HRあるあるの瞬間でした。「え…これ、本当に起きてる?」


今となっては笑い話。当時は、ちょっとしたトラウマでした。


きっかけは、数名の社員がHRに相談に来たことでした。対立をエスカレートさせたいわけでも、懲戒を求めているわけでもありません。彼らが求めていたのは、「バランス」でした。



問題は、ある同僚が勤務時間中に歌うこと。


しかも――大きな声で。情熱的に。頻繁に。そして……音程は、正直言って微妙。


オフィスはオープンスペース。壁なし。ドアなし。音を吸収するものもなし。オープンオフィスでは、一人が歌えば、全員がその“コンサート”を聴くことになります。望んでいなくても。


HRは、HRらしく対応した(冷静に、敬意をもって)


HRは、あるべき形で介入しました。


話の軸は「意図」ではなく「影響」。責めない。脅さない。「記録に残るぞ」的な圧もなし。共有スペースにおける影響、職場でのプロ意識、周囲への配慮について、率直に話しました。


その社員はフィードバックを受け止め、こう言いました。


「僕だけじゃないですよね。」


……その通りでした。


オープンオフィスでは、それは“弁明”であり、同時に“警告”でもあります。問題は一人ではなく、「職場のルールや文化」だったのです。

脚注1:会社名は伏せています。ええ、私のHRとしての信用を守るためです。😅



リーダーシップの「解決策」


HRは面談内容を記録し、期待値を揃えるために経営層へ共有しました。

本来なら、チーム全体に一貫した行動基準を示すところですが――リーダーシップが選んだのは、もっと……“創造的”な解決策でした。


全社員のPCから音楽機能を削除。


技術的には、解決。


音楽は消えたわけではなく、「中央管理された1つのプレイリスト」に置き換えられました。全員強制。一つの音。一つの雰囲気。逃れられないBGM。


気に入らない?……プロフェッショナリズム、ということで。(えへん)


脚注2:はい、私はそのプレイリストに強い意見を持っていました。匿名だから言えます。😆


皮肉な現実


これは、歌の問題でも、音楽の好みの問題でもありませんでした。HRが適切に対応した「その後」に、リーダーシップがどう反応するか、という話です。


不快さを避けるために、「個人の選択」が完全に消されました。全員が従い、全員が聴き、全員が耐える。(大量の白目が発生しました。)


時に、職場で一番うるさいのは「歌」ではありません。過剰な是正です。


本来、マネジメントができたはずのこと


過剰反応は不要でした。もっとバランスの取れた対応ができたはずです。


  • 問題をオープンに認める — オープンオフィスでは音が増幅され、共通ルールが重要

  • 一貫した期待値を示す — 一番目立つ人だけでなく、全員に適用

  • 現実的な調整案を出す — ヘッドホン、静音ゾーン、明確なガイドライン

  • 過剰是正を避ける — ツールを奪っても文化は変わらない

  • 明確に説明する — なぜその決定をしたのか、社員には知る権利がある


HRが学べること


同じような「些細だけど実は重要」な問題に向き合うHRの皆さんへ。

  • 人格ではなく、行動と影響に焦点を当てる

  • 職場デザインが行動に与える影響を理解する

  • 「楽な解決」ではなく「一貫性」を求める

  • 記録し、エスカレートし、その後の対応を観察する

  • すべての問題に“核兵器級”の対応は不要だと忘れない


脚注3:「あの会社」の方が読んでいたら――これはユーモアです。HR担当者は誰も傷ついていません。😉


まとめ


オープンオフィスは、すでに多くのことを社員に我慢させています。騒音、集中の妨げ、重なる通話、そして時折始まる“即席ライブ”。


今回、社員たちは正しい行動をしました。HRに相談し、HRは丁寧に対応しました。その後に起きたのは、文化の改善ではなく、「サウンドトラックの変更」でした。


振り返ると、私のHR人生の中でも「今、何が起きたの……?」という瞬間のひとつです。

私たちは人間です。プレイリストもあれば、苦手な音もあり、限界もあります。

目指すべきは、沈黙ではありません。


相互尊重です。


ちなみに――あの曲は、もう私の個人プレイリストには入れていません。そして、自分の音楽を他人に強制しないと約束します。


HRへの問い


個人の行動がチーム全体に影響する状況で、「全員が耐えなければならない一律ルール」にせずに、あなたならどう対応しますか?


プロフィール 


ジョセリン・M・アロスバニョス「HRカルーセルのリングマスター」として知られる、フィリピン在住の認定HRプロフェッショナル。20年以上にわたり、人事領域でキャリアを積み、企業、フリーランス、コンサルティングなど多様な分野を経験。社員関係、採用、報酬制度、HRオペレーション、組織開発を専門とし、ビジネス目標に沿ったHR戦略と、健全な職場環境の構築を得意としています。

ご相談やご依頼は、joyce.alosbanos@gmail.com までお気軽にご連絡ください。

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